保育所

言葉なんて子を捨てる親と保育所のやりとり

入院十八日目(外泊)

昨日は三菱一号館美術館に行き、『フィリップス・コレクション展』を見た。その後、銀座のギャラリーで『横尾忠則 幻花幻想幻画譚』を見た。 絵については門外漢なので、感想を述べようと思うと遠足の思い出みたいになってしまう。ほとんど美術館に行かない…

入院十七日目

今日は遊びに出かけるので、早めに記事を書く。と、言っても朝七時八時に書くことなんかないわけで、必然と夜中の話になる。 新しく病室に入ってきた人は消灯前から夜中にかけて一言部屋に聞こえる音量で独り言を言う癖があり、夜中は何か食ってる物音がする…

入院十六日目

朝起きたら憂鬱はなくなっていた。いつものようなまっさらな白痴の気分で、眉をひそめて窓を眺めた。ぼくは眉をひそめる癖を作っていた。眉をひそめて、目を開く。ある程度、自分の動作に演技性を被せとこうと思ったのはいつだったか忘れたが、最近ではなん…

また同じ列に並ぶ

また手首が切りたい。たぶん、ぼくの自傷は手首を切って自分を罰するという、内部で完結するわけじゃなくて、人にかまってもらいたいっていう形なんだと思う。自分のことなんか全然わからないけど、そんな感じかなって思う。 また、前の入院の時みたいになる…

入院十五日目

血液検査がまずかったのかもしれない。血を抜いて、朝飯に行くために立ったらふらつく。気分がいいとはいえない。パンもなんでも戻しそうだ。慎重に休みながら牛乳だけを飲んでふらふら戻る。 今日も昨日のつづきか……。と思いながらぶっ倒れていると昼飯にな…

失われた時を求めて(過去や不安のこと)

なんだか落ち着かなくて頓服ばっかり飲んでる。何回も時間を確認しては「一時間後に飲めますからね」と言われる。 ナースステーションに薬を貰いに行った。ナースコールに対応するナースたち。その中でひときわ大きい声が聞こえた。「そんな赤ちゃんみたいな…

入院十四日目

もう二週間かと思うのに、何回も時計を見ても進まない。昨日から、なんだか調子を崩してる。スマホを開くとライフハックが口うるさく、他人の人生を徒労と名誉で彩ろうとしてる。ぼくは人といたり、喋ったり、音楽を聴いたり、本を読んだりが好きです。無駄…

Welcome to the roobik house

ルービックについて ルービックハウス03-5944-8554東京都豊島区東池袋3-9-13 岩下ビル 1Fhttps://twitter.com/roobikhouse0825?s=17 ぼくのよく行っている、というかほぼそこしか行かないバーについて書く。ここ最近のぼくの行動範囲はそこを中心に出来てい…

入院十三日目

季節を穿つ 昨晩、外に出たら寒かった。そんなことでも虚をつかれてしまう。街灯が目につく。ただの街灯も水族館のクラゲのようにそれぞれ意識を持って動いているような気になる。光が細く伸びる季節。夏の緩慢さが終わり、冬の鋭敏が来る。季節の移り変わり…

読書感想文「いなごの日」

『いなごの日』ナサニエル・ウエスト 最近、ボリス・ヴィアンやナサニエル・ウエストのように、諧謔的で、空虚で、ジョークがより一層冷たく響くような作家ばかり読んでいる。どちらも、あまり売れない作家だったし、売れなさはやはりその空虚さ、辛辣さにあ…

入院十二日目

同室のまともな人が一人、今日退院していった。明日、もう一人退院していくという。今日の一日はなんだか夢の延長線上を歩いている夢遊病患者のようだった。人といっぱい遊び、その次の日に人との別れがある。なんでも規則性を見出そうと思えば見い出せるく…

入院十一日目(外泊)

昨日から外泊をして、いろんな所をほっつき歩いた。入院百日ぶんくらいの会話と行動。レコードを買い、服を買い、本を買い、足つぼマッサージに行き、寝間着を買ってもらい、お酒を頂き、美味しいタルトを頂いた。ひとつひとつに辞書に載ってるすべての言葉…

入院十日目(外泊一日目)

部屋で嫌われ者のおっさんが夜中延々と「殺す」だとか「死ね」だとか言ってて、精神が高ぶって眠れなかった。ナースとの口論の声が聞こえて、同室の青年はトイレへ逃げた。逃げ場がないから寝てるふりをした。その後、おっさんのせいかこの病室だけ消灯しな…

入院九日目

医者と話して疲れる。抗うつ薬を明日の朝から飲むことになったが、抗うつ薬なんていつぶりだろうか。ずっと抗不安薬だった。抗不安薬に対しては諦めがついている。どうやったって人は不安になるし、薬でそれを改善するにはそれ以外のことも知覚できないくら…

入院八日目

もう気付いたら一週間めなんですね。早い。 昨日は夕食後出歩いて、金下ろして抱き枕買ってきた。売り場で一番大きい羊の抱き枕。今週二十三になるのに……と思いながら購入し、元気に「自宅用なのでラッピングはいいです!」と言い放った。そして眠る。大好き…

入院七日目

昨日、同室の人と話したんですが、一時間半くらいためになるありがたい話を聞くのは流石に疲れました。悪意はないんですけどね。でも同室の人の顔がわかって、少し話せただけでも嬉しいというか、楽になれます。共有スペースの人間と知り合うことで、少し警…

入院六日目

昨日、ぼんやり病棟に一つのラウンジで本を読んでいると、同室の青年が話しかけてくれた。話してみると歳が一つしか違わず(ぼくの方が上)、同年代ということで二人とも安心して話し合った。同室のもう二人は三十と四十らしい。四十のほうはやばい人らしい…

入院五日目

前日、ナースに不安を訴えたところ、それがどう伝言ゲーム式に改ざんされていったのか、ぼくはあまり医者と話すことに積極的ではないというのに、医者と話すことが決定した。善意を止めるものはない。 そもそも、病棟医はぼくの警戒に値する人物だったのだ。…

入院四日目

何にせよ有用性のあるものを書きたいけれど、ぼくはだいたい有用とは反対のところにいるので、毎日感傷や感情を書いてしまう。世の中は有用性ばかり求めるから、ぼくも求められたい。ライフハックはぼくが知りたいくらいだ。ぼくは有用でないことばかりを書…

最近読んだ本、見た映画

当たり前だけどネタバレあります。そんな最近のないから別にいいだろうけど。 映画。 『新宿泥棒日記』大島渚監督 Netflixの検索の使いにくさはまじでどうにかしてほしい。寺山修司を検索したらなぜかこれが出てきたので見た。ジャン・ジュネの『泥棒日記』…

入院三日目。

夜中、病室で誰かが何かを音読していてうまく眠れない。「なんでそんなもの読んでやがる」「困るんだよなあ。なあ」隣の人が言う。対角の病人はいびきをかいてる。ぼくはもうナースに伝えようとしていたのだが、また眠ってしまった。 朝、「カーテンを開けま…

入院二日目2

タイトルが通院になっていた、本当に頭がぼけてる。修正。 一日に二回も日記を更新するなんて、しょこたんブログかよって感じですが。忘れてしまうことを備忘録。日記というよりメモ帳という感じで書きます。 通院で診てくれていた先生が診てくれるものかと…

入院二日目

ここは思春期の患者もいるらしく、思春期の患者が一番元気だ。そしてその次がそいつらとつるんでいる奴で、最後尾にぼく属する思春期を終え、若者ともつるめない奴らだ。順々に生気をなくしているようだが、どこも明るい奴がいて、明るくない奴がいて、中間…

入院一日目

今入院初日を振り返るにあたって、夕方というかなり早い段階で草稿を書き始め、そのままいけば書き上げてしまおうという考えはいささか軽率に過ぎないかという憂いがいささかあるものの……? 修飾や長い名詞が一文を長々と断定と句点を避けるかのように蛇行し…

入院します

周りには前もって言っていたんですが(そしてブログでも言っていたんですが)、入院します。急に電話かかってきて、「月曜日の九時半に来てください」と言われ、二、三会話を交わして、九十秒にも満たない電話が切れました。自分で決める物事より、他人に決め…

小説

僕にはないものが多い。夢もないし金もないし将来的なヴィジョンもない健康体でもない。ないものづくしだが、最悪なのはこれでもまだ最低ではないことだ。なにもないということで一から始めたがるが、なにもないことはゼロじゃなくてマイナスだ。始める暇が…

捧ぐように笑う(迷信の話)

僕は時おり変な思考がこびりつくことがある。それを払うのに必死になることも、こびりついた思考が自分のふるまいの表面を覆うのをただ見ていることもある。小学生の頃には、人と同じ言葉を同時に喋ると魂が持っていかれると思っていた。そのために人が喋ら…

小説

思いつきで小説を書きました。よくある掃き溜めだけを見て、大人になったつもりの奴の書く小説みたいだとは思うんですけど、吐き出しておかないと立てる腹も下しそうなので吐き出しておきます。 よくもまあ、こんなに多くの売女がいるもんだ。インターネット…

非道徳的なスローガン

街を歩いているとペンキの匂いがした。顔を顰め、睨むように工事のシートを眺めると、半年ほど前に閉まった店が服装を変え、名前を変え、中身を変え、そろそろ生まれ変わろうとする最中であった。しかし簡単に人間は死なず、ほぼ道徳的なスローガンにおいて…

呆け、呆れ

九月に恐怖を抱いている。去年の九月に入院し、三ヶ月間の大いなるロスタイムを過ごしたからだ。風邪薬でハイになって手首を切り、翌日風邪薬でハイになって首を切り、その翌日には閉鎖病棟の隔離室でおおいびきをかいて寝ていた。退院した理由は市販睡眠薬…