保育所

言葉なんて子を捨てる親と保育所のやりとり

入院十日目(外泊一日目)

 部屋で嫌われ者のおっさんが夜中延々と「殺す」だとか「死ね」だとか言ってて、精神が高ぶって眠れなかった。ナースとの口論の声が聞こえて、同室の青年はトイレへ逃げた。逃げ場がないから寝てるふりをした。その後、おっさんのせいかこの病室だけ消灯しない。ナースにおっさんの恐怖を言いに行くと、「えー、初耳です~」みたいな顔をされた。嘘つけ。声聞こえてんだよ。なんでこの部屋だけ消灯しないのかって君らの日和りでしょうが。一部屋だけ明るくて少しはおかしいと思わなんだ。閉鎖病棟のほうがまだ安全だ。荷物検査もあるし、ナースも強いし、いざとなったら注射打って隔離室にぶちこめばいい。開放だとナイフを持ち込んでてもわからないから、最悪人を殺せる。最悪殴られても同じ部屋で眠るしかない。

 

 おっさんは女を探すために入院したと言っていた。汚いし、音を立てるわ、独り言は大きいわ、馴れ馴れしいわ、で、人が嫌うのもわかる人間だった。まあ、今日退院らしい。よかった。最後にかけてより酷くなっていたから。共有病室で歌わないでほしい。夜中にガサガサ音を立てて飯を食わないでほしい。そんな簡単なことがわからないおっさんだった。まあ、そんな人もいる。初級きちがい病院でもそういうことはある。食堂でスピーカーでEXILEを流すおばさんもいる。そういうところなんだ。

 

 まあ、今日は外泊だ。遊んで、明日は誕生日だ。死ななかったり殴られなかったぶんだけマシだ。まだ油断できないけど。遊んで疲れたら眠るのが一番いい。同室にきちがいがいて危害が加えられないように耳を澄まして眠れないのが一番ダメ。