反日常系

日常派

2022-04-01から1ヶ月間の記事一覧

物語の蠱惑性

戦争は長い間続き、昼食のサンドイッチを食べながらそれなりの社会との連帯感を求めてニュースを開くも、数分も待てずに違う窓を開いてしまう。戦争という名の(そして戦争という名のもとの)情報戦。それに対して、先の大戦を経験した我々はその情報を精査…

駄文すら書けない

久しぶりに文章を書こうと思うのは、何か素晴らしいことがあったのでも特筆に値する何かが見つかったからでもない。ただ日差しがそれなりに強くなっていることや桜が完全にその体を緑に変えていることはそれなりに文章になり得るだろうが、それを描写しても…

バスの中で桜が舞った話

精神科へ向かうのに徒歩三十分ほどかかることを思うと、今の優しい暑さにさえ耐えきれず(余談だが、僕は会う人々に「夏が嫌いそう」と言われるくらい目に見えて虚弱体質である。夏やそれを予期させる春、もしくはその名残の秋の暑さは好きでも嫌いでもない…

僕らが与え、受け取ることもできるのに決して手に入らないもの

猿もおだてりゃ木に登るとはあまりにも漫画日本昔ばなし的な言葉で使いたくはないが、褒められたり読者が増えたりすればそりゃ気も良くなり、文章を書いている。愛も憎も躁も鬱もガソリンにして走っていれば、そのうち全てを使い果たし、最終的には木や花が…

冬は雪かき、春の犬かき(言葉遊び以下)

四月になり、もう一週間も経ってから「四月になった」と声や指が反応するようでは新聞記者にはおろか、会社勤めなら全て不適合だろうが、その烙印を押されたという免罪符を盾に取る限りにおいて全ては許される。この文章はいささかディレイして放送される木…