反日常系

日常派

2021-01-01から1年間の記事一覧

お題小説

暇だし文章を書きたいのだけど書くこともないのでお題メーカーを引いて何かしら1000字くらい小説を書こうと思います。前置き終わり たなかへお題は『とっくに終わりを迎えていた/この慟哭は届いていますか/君の夢を視ない』です 浅い眠りは薄皮を剥かれて…

笑いと「今年は何もなかった」

精神科に行く。病状を話せば一笑に付され、診断書のチェックボックスがつかない症状はなかったことにされていく。待合室では見えない誰かに怒鳴り続けている常連がいて、薬局では拍手をしながら喃語を話す壮年の女性がいた。笑おうとも思わないが、それらは…

寝不足とノスタルジー

睡眠薬はあればあれったけ飲んでしまう。なので精神科への予約が近づいてくると、睡眠薬のない生活を強いられることになる。寝つきが悪いため、夜中三時くらいまですることない中、夜に浮かぶかのように目を瞑ってぼーっとしている。睡眠時間は足りているが…

三十二時間かけて自室から自室へと至るフライト

睡眠薬とチューハイで記憶を彼方へ売り飛ばした。十二月十日と思ったら十一日だった。寝る前から起きるまでの八時間のフライトの予定だったが、一日半もぶっ飛んでしまった。記憶をなくすことにはいつまで経っても慣れない。いつも記憶がない時に人に迷惑を…

無生産者

毎年「もう十二月か……」と独りごちるし、『毎年「もう十二月か……」と独りごちる』から日記を書き始めている。 別段、言いたいことなどないから、そうしたクリシェでブログすらやり過ごそうとしてしまう。最近は昼に起きて映画やアニメを観て、休憩して一日が…

虚無と憂鬱

ギターを持ってもドドレドドレドとメロディー以下の人差し指と薬指の運動しかすることがなく、何も思いつかない。枯れるほどの源泉があったとは思えないが、今となってはなにかしらが枯れたのだろうという諦観がある。何を素晴らしいと思い、何を美しいと思…

茶色いキャンバス

ZOOM飲み会wと「w」までつけて馬鹿にしたものの、ネットを介してでも、人と話していると酒が進む。酒などを飲んで非日常へと投身するものの、うまくいかずにゲロばかり吐いている。喉に胃液がこびりついてひりひりする。ゲップをすれば胃液の味がして、煙草…

美しい若者たち

最近、精神の調子を酷くしていない。俺のようにメンヘラであることを唯一のレゾンデートルと勘違いしているような輩にとって、これは一番存在を脅かすことだ。ガキの身長を刻まれた大黒柱かのような手首から、赤いケロイドが色を消し、下手くそな油絵のよう…

歯が痛い part2

歯の痛みが引いてきた。とは言ってもまだ激痛が走るし、主に痛い部分が歯から首のリンパ節に移っただけなので、コーラで全ての栄養を賄う生活が続いている。歯やリンパ節が痛むのでプリンやゼリーを食べていたが、それでも痛む。何なら食えるんだよという気…

煙草と本

煙草ばかりばかすかと吸っている。一時間経つ事に楔を打つように灰皿に煙草の火を押し付け、ふーと息を吐く。鼻が詰まっていて煙も何も感じられない。いつもの煙草がコンビニになかった為、タール値の高い煙草を買ってしまった。吸えば飲み物が欲しくなって…

文章が書きたかった

文章を書きたいので文章を書く。ただそれだけで文章が書けたらそれが一番いいのだが、文章を書くには対象物が必要となる。特にブログなどという不特定多数に自分の生活をお題にして書くものと相場が決まってるものは特にその性質が強い。文章とは現実なり、…

歯が痛い

歯が痛む。歯痛ほど人間が快不快の奴隷だと認識させられるものはない。歯が痛むのだが、顎から歯の下へと至る所のしこりもまた痛む。インターネットを検索すれば何やら、それは耳鼻咽喉科に行けやら何やらのたまっている記事が引っかかる。なぜ医師が無数の…

日記

田舎に帰っている。田舎に帰っていると車で一時間かかる場所にあるイオンモールくらいしか娯楽がない。俺は午前中に宅配便を受け取る予定があった(親にその瞬間を見られると「何を買ったの?」と詰問七割好奇心三割で聞かれるので午前中が最良だ)。昨日は…

日記日記雑記雑記

選挙の期日前投票に行く。テレビでは理由も言わずに選挙に行きましょうと言われ、当日には選挙特番が競馬さながらのリアルタイム感でアナウンサーが熱狂するであろう選挙。選挙には応援とその結果のスポーツ的な感情しか持っていないので、さしたる信念もな…

年寄り、独りごちる

楽しくなりたくて酒を飲んでいるのに、全く気分は上向かない。少しでも楽しいことをしようと思ってブログを書くけれど、書きやすいことは「とても辛い」ということだけで、書いてるだけで気分がくさくさしてくる。 映画を見るけれど、文章にして残す感想は全…

日記と注釈と日記

酒を飲んで酔っ払っている。ふわふわと胸が熱くなる。酒自体は好きではない。味が好みではない。酩酊に近づくための手段として、好きでもないのに酒を飲んでいる。キリスト教徒が十字を切るという行為自体が好きな訳ではないように、俺は酒が好きではない。…

孤独

孤独が飢えにも似て食うという言葉は性的イメージを伴って欲求を具現化させる。孤独がピークに達してバーなどに行こうかと俺に思わせた。バー。行ったとしても下手くそな愛情表現で庇護欲をかき立てたいという欲望の目論見が成功することはない。つまらなそ…

日記

二十六歳になった。自嘲的にカート・コバーンやジミ・ヘンドリックスを例に出すのもあまりに手垢がつきすぎてくだらなく思えて何も言えなくなった。二十六歳となると友人である森が俺と会った時の年齢で、あの時さっと奢ってくれた姿にはまだ近づけていない…

大人名詞と子供名詞

ユースカルチャーである反抗や感情や悩みや嫌悪……エトセトラ、エトセトラ。エトセトラの中に含まれる言葉はほぼ無限といっても過言ではない。無限を捨てて、およそ大人らしい分別を得ることが大人になるという言葉の非情なる実情である。脳に障害を持つ弟の…

日記

眠れる日と眠れない日が交互に来る。一日眠れない日があって、その疲れで翌日は眠れる。その次の日は疲労の蓄積がないので眠れない。以後繰り返し。そう言った興奮、鎮静の右往左往の中で、無駄な夜中ばかりを浪費している。テレビでもあったら流しっぱなし…

煙草を買いに行っただけの日

十月になった。誕生月ということを除けば特に思い入れはなく、年が明けてからもそれなりに時間が経ち、一ヶ月区切りにして「もう○月」と言うのにも慣れるため、十月になっても特に感慨もない。今年の十月をもう十月たらしめているのは煙草の値上がりだろう。…

途中で書くのやめた日記集

割れるように頭が痛いとはもう比喩とも思われない慣用句だが、割れるように頭が痛い。視界の端を蝿が飛んでいて、気になると思うと髪に止まり、バチバチ言う羽音が不快感を覚えさせる。前髪が目に入るせいか低気圧のせいか、頭痛の原因を考えるがそれを突き…

本当にただの日記

生活上のぼんやりとした不安から、真面目に実家に帰ろうかと計画している。まずは持ち物を整理することから始めた。本、CD、音楽機材を整理(整理というより流行りの言葉で言えば断捨離)し、簡易棚の粗大ゴミの収集の予約を入れた。物が少ないのはいい。い…

New Shitを水に流した

どうせ何にもならないと思いながら、何にもならない物事ばかりを選びとってしまう。何か心に残るワンシーンを探しながら映画を観るのに、二時間もじっとしていることが出来ず、片手間にゲームを周回しているとセリフを聞き流してしまい、十秒前に戻ることを…

老婆心と秋の空

病院への道を辿る。俺は発狂した老婆が絶叫しながら歩道を歩いているのを見ている。最初はなにか大声がしたと思って、イヤホンを外した。そして声の発生元のあらかたの方向を察知する。振り返ると自分が歩いている歩道と反対側の歩道にいる老婆と目が合う。…

継続のための継続

自殺まではいかずとも、消えてなくなりたい時がある。昔はそういった気持ちを自罰的行為に変えて気晴らしをしてきたのだが、もう身体はボロボロで、そういった行為も出来なくなってきた。リストカットをすれば親指の動きが鈍くなるし、オーバードーズをすれ…

日記に必要ない描写

薬屋で長い間待たされていた。スマホを覗く歪んで曲がった背筋を何回も伸ばし、肩を開き、目線を上げ、首を回す。目線を上げると視界に壁に取り付けられたテレビが写り、ぼんやりと見ていると速報の音が鳴る。その音につられてテレビを注視すると、アナウン…

夏の終わり

夏が終わる。夏の終わりの切なさや焦燥すら、それほど身を焦がすわけでもなくなってきた。いくつになっても夏の終わりに物哀しく思える人と、自分との差異は何処にあるのだろう。灰皿の底に熱を擦り付けることを何回も繰り返して日々が過ぎる。無益な日々に…

入院してました

ジャンキーと言えば横文字好きの中年層に対して一定の格好もつくが、実際はせせこましい中毒症状だ。依存とそれを満たす一瞬の解放を繰り返した結果、身体は必要以上に(そもそもそんな必要はないのだが)弱くなりすぎたらしく、数日の尿閉塞と精神薄弱によ…

日記

一進一退と言えばまだ少しは響きがマシだが、実際はちょっと違う。ずっとウロウロ同じところを周回している気分だ。髪を短くして、女性ホルモンを打つのをやめたのが一年前。そうすれば自分の中の男性性を許せるのではないかと思っていた。二十六にもなるの…