反日常系

日常派

近況(ハッピー)

 自室の夜は上手く眠れない。夜は音をすぐに吸収してしまうし、ボロアパートのエアコンは三時間で勝手に消えてしまう。ぶっ倒れてしまおうと思ってブロチゾラムを十錠ほど飲むが、酩酊に至らずにすやすやと睡眠してしまった。昨晩眠れなかったのはここ数日か楽しくて仕方なかったので、その反動だろうか。

 通っている病院から小一時間ほとでママの家に着く。ブログであまりママのことを書かないので説明が必要かもしれない。ママと言っても血の繋がりがあるわけではない(僕は実の両親のことを父親、母親と書く)。ママは僕に凪という美しい名前をつけてくれた人で、名付け親とだけでは足りないくらい色々世話してくれた人だ。ママとはずーっとラインしていて、「その割には会わないよね」との事がきっかけで火曜から水曜にかけてお部屋にお邪魔してまったり時間を過ごしていた。僕は人の感情を推察して勝手に落ち込むことがよくあり、上手く喋れるかどうか不安だったのだが(上手く喋れないと落ち込む)、そんな不安が的中することなく、楽しくお話できた。

 ママによると会うのは四、五年ぶりらしい。ブランク故様々な不安もあったのだが、こんなに楽しいならもっと早く来ていればよかった。頭を撫でてもらえたのが一番嬉しく、自分の顔が蕩けきっているのが見ずにもわかった。お泊まりするのも楽しかったし、お留守番をしてる時ですら楽しかった。

 ここまで、後の反省会も必要なく楽しかったと言えることは本当に久しぶりだった。関西弁が感染って笑いあったのが何とも言えずよかった。元から仲が良かったのだろうけれど、こんなにも楽しくて仲睦まじくやれることを誰かにどや顔したくなる。

 最近、ママをママと呼んでなかったこともあり、ママをママと呼ぶことがなんとなく申し訳なく(当人は望んでいないのではないかと不安になってしまう)、ずっと二人称から避けて会話をしていたのだけれど、ついさっきラインでママと呼ぶことに成功した。今度はママと呼びながら甘えたいと思った。

 

 ママと離れてから電車に乗ってピアスを開けに行った。開けたいピアスもつけたいピアスもなかったが、なんとなく予約していた。ママと遊んだ日がいい日になればその記念に、あまり上手く喋れなかったら自罰的にやけくそになって開けようと思っていた。結果的には前者になった。安いが口コミの悪いところで、開けられた位置に文句がない訳では無いが、少し大人になった気がした。まだ僕は子供でいたいから、大人になろうとしてしまう。耳の軟骨がひりひり痛む度に、なんとなく強い気持ちで歩くのだ。